7人の女神に翻弄される男の物語 | サスペンスホラー『ミューズ 悪に堕ちた女神の魂』

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※若干ネタバレ有りの感想なのでご注意下さい

動画情報

監督:ジャウマ・バラゲロ

出演:フランカ・ポテンテ, クリストファー・ロイド, エリオット・コーワン, アナ・ウラル, ジョアンヌ・ウォーリー

公開年:2017年

あらすじ

大学教授のサミュエルは、教え子と交際していたが、彼女は彼の自宅の浴室で自殺してしまう。その後サミュエルは毎晩女性が殺される悪夢に苦しんでいた。そしてニュースで“儀式殺人”と思われる事件を知る。その犠牲者の女性は自分の夢に出てきた女性で、サミュエルは予知夢を見たのかと悩む。そして同僚のスーザンと共に“イマージュ(心像)”という現象の謎を追い始めるのだった。

予告動画

ホラーよりもサスペンス要素が強め

殺人事件の予知夢を見たサミュエルがその謎を追うサスペンス要素が強く、ビックリしたり怖さを感じるようなホラー要素は控えめです。

ナイフで切れたり、ピックを刺したりと、ちょっと痛めのシーンはありますが、それもごく一部なのでホラーが苦手な方でも十分楽しめる作品となっています。

女神のいざこざに巻き込まれるかわいそうな主人公

大学教授をしている主人公のサミュエル。大学の生徒と男女の関係があるくらいで、悪いことも何もしていないごく普通の男性。とある事件後、のちに正夢となる悪夢を見るようになってから彼の人生は狂い始めます。

女神に悪夢を見せられて、女神に傷を負わされて、女神に愛猫を殺されて、女神に助けを求められ、女神を殺すよう命じられ。

彼は前世で女神になんか悪いことでもしたんですかね。

ちなみに、タイトルの「ミューズ」とはギリシャ神話に登場する女神たちのこと。

最近ではアニメ、ラブライブのユニット「μ’s」でその名を知ってる人も多いのではないでしょうか。

Wikipediaによると3人だったり4人だったり9人だったりするそうですが、本作に登場するのは7人。

それぞれ、「招待」「導き」「欺き」「罰」「予言」「情熱」「秘匿」を司る女神です。

「予言」「情熱」「秘匿」のせいでサミュエルはえらい目に合います。特に「秘匿」は最悪。

「詩」の力を操る女神たち

女神たちは「詩」を使って様々な超常現象を起こします。

「詩」を耳元で囁いて傷を癒したり、「詩」を体に刻んで呪いのような力を発揮したり。

厨二感が漂っていてその設定は非常に好きです。詠唱魔法じゃないですか。

いやしかし実際には、「黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの…」みたいな本当に厨二っぽいものではなく(古い)、ダンテのように過去の詩人が書き残した詩が基になっているので”美しさ”のようなものを感じることが出来ます。

私見たいに知見がない人間ではなく、詩にまつわる歴史を知っている人が見ればもっと違った見方が出来る作品なのでしょう。たぶん。

うっかり女神さん

女神たちが求めている「イマーゴ」とは(あらすじでは「イマージュ」と表記)、とある殺人事件が起きた館でサミュエルが見つけたタマゴ型の物体です。タマーゴ型のイマーゴ。

このイマーゴ、過去に女神たちがとある理由で地に埋めたものが盗まれてしまったため「返せー返せー」とサミュエルに迫ってきます。

女神が地に埋めるっていうんだから、よっぽどの封印が施されていそうな物体なのですが、実のところシャベルでほじくり返せるような浅い場所に埋めています。

そりゃ盗まれるだろうよ。

この女神たち、どこまでの力を持ってるのかわかりませんが、わりとうっかりさんなんじゃないかと思います。険しい顔しておちゃめな一面がある彼女たちを想像するとすこしほっこりします。いや、しませんでしたすいません。

評価

★★☆☆☆:2点

もう少し女神たちの出番が多くてもよかったのではないかと思います。せっかくそれぞれの個性に名前が付いているので、もっと一人一人にスポットを当てて見せて欲しかった。