明日も今日と同じ日常が訪れると思い込んではいけない | POVパニック『イントゥ・ザ・ストーム』

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※ネタバレ有りの感想なのでご注意下さい

作品情報

原題:Into the Storm

監督:スティーブン・クォーレ

出演:リチャード・アーミティッジ, サラ・ウェイン・キャリーズ, マット・ウォルシュ

公開年:2014年

あらすじ

地球史上最大規模の”超巨大”竜巻に襲われるシルバータウン。人々がシェルターに逃げ込むなか、あえて竜巻の渦に向かって突っ走るプロのストーム・チェイサーたち、スリルを求めるアマチュア・チェイサーたち、そして愛する者を救うため立ち上がる勇敢な街の人々―。超常的な巨大竜巻の中、想像を絶する24時間を生き残る術はあるのか!?

予告

POV作品とは思わない方が良い

POVの手法で撮られてはいますが、対竜巻用装甲車とか機材を積んだバンとか、カメラが至る所に着いているのでカットとしては通常の撮影と変わらない雰囲気。

そもそも良い機材で撮影しているので映像も綺麗だしブレも少ない。そのため、POVらしい、悪く言えば「映像の気持ち悪さ」が無い作品です。

そういう意味では、普段POVを見ない方でも違和感なくPOVを楽しめる良い作品であるとも言えます。

唯一、不人気Youtuberのお馬鹿さん二人が登場するのですが、流石にその二人が撮影してる映像はPOVらしさが出ていてサイコーです。

竜巻の迫力はものすごい

POV作品はたまに金かけて大作を作ってきますね。

目玉である竜巻の恐ろしさは言わずもがな、ものすごい出来栄えです。

どうしたって建物が崩れたり物が飛んだりするシーンは作り物感が否めませんが、巻き込まれたら一発アウトだろうという恐怖は伝わってきます。

風速135mって、発泡スチロールとかにあたっても死ぬんじゃないだろうか。

バカ二人の存在感

Youtubeの再生回数302回のYoutuberドンクとリービス、二人がすごく好き。

竜巻ハンターのピートや卒業を控えたドニー達一家がメインでこの作品は進んでいきますが、このバカ二人が良い味を出してくれます。

台風の時にT.M.Revolutionごっこをするようなノリで竜巻に突っ込んでいきます。

もちろん、竜巻に巻き込まれて吹っ飛んでいくわけですが。

登場シーンは少ないものの、全体的にシリアスな雰囲気の中で一瞬の笑いをくれる二人は貴重な存在です。

この二人主人公にしてバカっぽいパニック映画にしても面白かったんじゃないかな。

竜巻ハンター・ピートの心模様

主人公の一人、竜巻を撮影することで生計を立てているピートは、1年近く竜巻を撮影出来ていないことで終始ピリピリムード。

ようやく望んでいた竜巻が発生し、危険を省みず竜巻を撮影していきます。

しかし、予想もしなかった竜巻により仲間の一人ジェイコブを失うことに。

仲間のことより竜巻を撮影することが大切だろうと思われるピートがこのとき少し変化したのか、実は元々仲間想いの熱い男だったのかわかりませんが、最後の最後でたくさんの人を救うことになります。

それも、ただ竜巻を撮影したかっただけかもしれませんが。

最後、ピートが竜巻の中心で見たあの景色、どういう心情で見ていたのか。恐らく、死の恐怖より感動、達成感の方が強かったのではないでしょうか。そうであってほしい。

フラー一家の絆

もう一人の主人公ドニーを始めとするフラー一家。冒頭では険悪ムードが漂っていましたが、竜巻に遭遇してお互いに助け合うことで家族としての絆を強くしていきます。

ありきたりな設定といえばそれまでですが、だからこそパニック映画としての恐怖と安堵がわかりやすく伝わって良いのだと思います。

ものすごい個人的なことでアレですが、私の家族もそれほど仲が良いわけではなく。死が目の前にあるような環境に置かれたら、映画のように絆を深めることは出来るのだろうか。

・・・出来る気がしないなぁ。

25年後の自分へ

ドニーは当初、25年後の自分宛てにしたビデオレターの撮影をしています。学校関係者から町の人まで、さまざまな人に。

これは、ラストでも同じことを行います。竜巻の被害にあった後、未来へのメッセージを残す。

被害に遭う前は、みんな当たり前のように25年後の自分について語っていました。若者は当たり前のように25年後の自分の姿を夢見て、歳老いた人は自分がいないであろう25年後を想像して。

それが、被害に遭った後は、今、遠くない明日を一生懸命生きようというメッセージに変わっています。

明日も今日と変わらない日々が続いているだろう。25年後も変わらない日々が続いているだろう。そう思うのは当たり前のことだけど、いつどこで、何が起きるかわからない。だから常に今を大切にしようという、生きていく上で大切なことが最初と最後で語られているのだと思います。

日本に住む我々は、主に地震による災害に脅かされて生きています。

いつ発生するかわからない自然災害を前に、明日も今日と同じ日々が続くなんて決して思わず、今を大切にしていこうと思わせてくれる作品でした。

評価

★★★☆☆:3点

POVとして楽しめたかというと微妙ですが、作品自体が良いので良しとします!

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