あなたの生活も全て覗かれている | POVホラー『ハングマン(HANGMAN)』

2018年10月30日

タイトル

目線が異なると面白さが格別になる。

※ネタバレ有りの感想なのでご注意下さい

あらすじ

ある男が、幸せそうなミラー一家の休暇中、自宅に侵入し、盗撮用のカメラを仕掛ける。彼のターゲットは、一家の若い母親だ。彼女が映っているホームビデオを漁り、のぞきや侵入行為を繰り返していく。そのうちに彼の行動はどんどんとエスカレートしていき、幸せだったはずの一家を、ストーカーの恐怖に陥れていく。

予告

異常者視点の斬新なPOV

一家の留守中、自宅に忍び込んだ異常者が取り付けたカメラからの視点が中心となる作品。

パラノーマル・アクティビティーのように、その家に住む人が取り付けたカメラではなく、その家に住む家族の生活を盗み見る異常者側の視点というのは非常に新鮮。

異常者が手持ちのカメラで家の中を動きまわるシーンもありますが、独り言すらしゃべらないので手持ちの時は一切セリフがないのも面白い。

異常者側の心境になる不思議な感覚

異常者が結構大胆に家の中をうろうろするので住人に見つかってしまうのではないかと常時ハラハラしてしまいます。

これが不思議なのですが、「見つかっちゃう!気を付けて!」という、異常者側に気を遣ってしまう謎の感覚に陥ります。

POV作品を見過ぎたが故に染みついた感覚というのか、どうしてもカメラを使っている側に感情移入してしまうのです。

異常者と住人が鉢合わせた場合、住人の方がどう考えても危ない状況になるはずなのですが、心配するのは異常者の方という意味の分からない思考になってしまうのも、この作品の大きな魅力の一つだと思います。

異常者の行動

とはいえ異常者の行動はやっぱり気持ちが悪い。

冷蔵庫に置いてある飲み物を飲んだ後同じ容器の中に吐いて戻したり、夫婦の営みを見て自慰行為を行ったり、人間だからこその嫌悪感が強烈に出ています。

終盤では誰もいない家で大声を出したり泣き出したり、恐らく過去のトラウマとか何かで精神を病んでいる設定だと思うのですが、やっていることがあまりにもぶっ飛び過ぎているので同情出来るような感じではありません。

異常者の過去とかが語られてしまうと微妙な空気になってしまうそうなので、何も語られず淡々と終わっていくストーリーは、良かったと思います。

現実に起こりうる恐怖

幽霊やバケモノが出ない系のホラー映画って、例え宝くじで1等が当たるような確率であっても、現実に自分にも降りかかる可能性があるという現実味が一番の怖さだと思うのです。

その点この映画は本当に怖くて、異常者は長期旅行に旅立った家族の車に取り付けられているカーナビから家の住所を入手し、旅行から帰ってくる前に準備を整えます。

簡単に車のカギが開いて、カーナビを起動出来るかどうかはわかりませんが、実際カーナビに自宅を登録している人は多いでしょうし、あっさりと住所がばれてしまう危険性は現実的に有りえる話だと思います。

まったく気付かずに異常者と同居しているということを考えたら、ものすごく怖くないですか?

昔ながらの都市伝説ですが、ベッドの下に斧を持った男が潜んでいたという話の怖さと同じようなものです。

よくテレビで盗聴器ハンターみたいな特集やったりしてますが、カメラって盗聴器みたいに電波とかで調べられるものなんですかね?

もしかしたら、今も誰かの生活が覗かれているかもしれませんね。

事実に基づいた話?

予告では事実に基づいた物語と書いてありますが、実際にあった事件が基になってるんですかね?簡単に調べてみましたけど、特にそれらしいものが見つからず・・・。

評価

★★★☆☆:3点

異常者と住人が出会ってからの流れは本当に一瞬。その一瞬までの過程が、怖い。

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POV, ホラー

Posted by keikei