少年少女の死への希薄感に恐怖を覚える | POVスリラー『ボックス(MeadoWoods)』

2018年10月30日

タイトル

パッケージから期待出来る内容ではないので注意。

※ネタバレ有りの感想なのでご注意下さい

あらすじ

小さな街で芽生えた残虐な感情…それは無作為に選んだターゲットを、生きたまま地中に埋めるというおぞましい殺人計画を生んだ。そしてその計画の全容を、彼らは1台のビデオカメラに残すのだった…。POV作品ならではのリアルな演出で、刻一刻と近づく命のリミットを捉えた緊迫のスリラー!

予告

期待していた内容ではない

パッケージの絵と「命のリミット、残りわずか・・・」というキャッチコピーからは予想出来ない内容となっております。

恐らく視聴者が期待するのは箱の中でもがくパニック映画だと思うのですが、実態は無気力な若者たちが人を殺すまでを計画するシーンを主体とした、ドキュメンタリーのような作りになっています。

ある意味モキュメンタリーらしいモキュメンタリーとでも言いましょうか。

ハラハラ感や恐怖感はまったく無く、若者たちへの憂いであったり、頻繁に語られる「死」について考えさせられたりと、倦怠感とでも言うような気だるさのみが残ります。

原題の方が雰囲気を感じさせる

原題は「MeadoWoods」

翻訳しても日本語に変換出来ないのですが、「Meadow」「Woods」とすると、それぞれ「草原」「森」というような意味合いになります。

そして原題の方のポスターが以下のものになります。

ポスター

全然雰囲気違う。

ボックスより、全体的な薄気味悪さと登場人物の後ろ姿から滲み出る悲壮感、無気力感から、怖さを覚えます。

ポスターだけ見るとすごいホラー映画のような感じがしますが、作品を見た後だとホラーというよりも、やはり倦怠感のようなもやもやとした雰囲気に感じられます。

「リミット」という、それこそ箱閉じ込められてしまうシチュエーションスリラー映画があるのですが、それと同じような売り方をしようとしてるせこさが感じられて、作品自体よりもそっちの方に嫌気がさします。

死後の世界の考え方

人を殺そうとする無気力な若者、トラビスとステファニーは死は「ただ無くなるもの」と捉え、殺人のターゲットとされてしまうケイラは「天国にいける」と考えているのがこの作品のキモの部分かと思います。

宗教的な面で日本人と外国人では大きな差がありそうですが、基本的には「天国」や「地獄」に行くとか、「輪廻転生して生まれ変わる」のように、死んでも意識的な概念は無くならない、無くなってほしくないと考えるのが普通だと思うのです。幽霊になるとか、そういう意味でも。

それに対して「無になる」と考えてしまうのは、少し怖さを感じます。今生きていることに意味を見出していないから、死んだ後も何もないと考えてしまうのであろう、その思考が。

もしかしたらこういう思考になってしまうような人が、自分の周りにも多くいるかもしれないというその現実を考えさせられることがこの作品の本当に怖い部分なのだと思います。

あなたは、死んだらその後どうなると思いますか?

評価

★★☆☆☆:2点

想像していたのとは違うけど、それでも飽きずに見ることは出来ました。

Amazon プライムビデオで鑑賞可能

2018年10月3日時点でプライム会員であれば会員特典として見ることが可能です。

POV, スリラー

Posted by keikei